皆様の色の品質管理の工程には、目視評価が含まれていますか? もしそうでないなら、含めた方が良いでしょう。 標準光源装置SpectraLight QCを目視評価ワークフローの一部として使用 どの業種でも、色の評価は、測色計でサンプルを測色するだけではありません。測色計は色を許容範囲内だと表示していても、その結果は必ず人間の目に正しく見えるとは限りません。 顧客からの拒否を最小限に抑えるには、色管理プロセスに照明ブースでの視覚評価を含める必要があります。特に、同じ製品の異なるパーツを生産する場合です。なぜなら、工場内だけでなく、屋外や蛍光灯のある店舗など、世の中にどこで見られても、色の統一感が必要だからです。 本日は、皆様の品質管理の工程を、可能な限りレベルアップするために、目視評価するための10のヒントを紹介します。 目視評価に欠かせない標準光源装置を使用 エックスライト社製の標準光源装置SpectraLight QCは、さまざまな光源の下で色を評価・比較するための制御された環境を提供します。ここでは、標準光源装置の導入によって、色評価の工程を最大限に活用するための 10 のヒント...

Posted 15 March 2023 by X-Rite Color

色は大事だと、よく言われています。なぜ大事なのか知っていますか。実際、生産工程において、色はとても重要な要素です。しかし、残念ながら、多くのメーカーは、色を正しく表現することが以前と比べ、はるかに難しくなったと気づいています。なぜなら、取引先のブランドは、より厳しい許容範囲を満たすことを求めています。 その理由の一つは以下のとおりです。 メタリックパッケージ、真珠光沢仕上げ、カスタムファブリック、鮮やかな新色など、色技術の進捗は顧客を魅了する一方で、生産における一貫性を持たせることがより難しくなっています。 たとえば、コンポジットデッキを例としてあげましょう。以前はグレーかブラウンの2択しかありませんでした。そして、デッキ全体に調和が取れていけば、お客様は十分満足されました。しかし、今では、深い木目模様やエキゾチックな色など、多くの選択肢があります。そのため、メーカーは2~3色ではなく、数10色を管理しなければなりません。統一感を出すために、より難しくなりました。 パッケージもそのひとつです。かつて、印刷された箱のみが並んでいたお店でも、今はホイルパウチやブリスターパック、マルチ基...

Posted 01 November 2022 by Cindy Cooperman

測色は、色の重要な作業において、色の品質を指定・定量化・伝達・定形化・検証するために必要です。色の感じ方は人それぞれ異なるため、測色は目視評価より正確な結果を得られます。  色測定とは? 色測定は、サンプルによって放射・透過・反射される光の量をとらえ、スペクトルデータとして定量化することで、光源の変化分も捉えることが出来ます。測色計(分光測色計)で行う色測定は、目視評価より正確です。なぜなら、人間の色認識は差を表すのは得意ですが、定量的に示すことは不得意です。色に関わる重要な作業には、色を識別・定量化・伝達・区別するための分光測色計の導入を強く推奨します。 色波長の測定方法 色を測定するには、分光測色計と呼ばれる測色装置でサンプルに光を当て、人間の目に見える波長範囲である380nmから780nmの範囲で透過または反射した光の量をとらえます。分光測色計は波長範囲にわたるスペクトル波長測定に基づき、計算を行い、スペクトルデータを定量化します。  測色計とは? 測色計には、色彩計と分光測色計の2種類あります。 色彩計は人間の目と同じように色を認識し、赤・緑・青を感じる3...

Posted 24 August 2021 by X-Rite Color

ブランドオーナーがパッケージを目立たせるために競争する中、商業用と軟包装のコンバーターやラベルプリンターはより短い期間で、独自の基材上で正確にブランドカラーを実現できることが求められています 。 多くの場合は、インクの調合に多くの時間を増やしますが、色が合わないと、結局捨ててしまいます。また、調合済みのインクを保存しますが、再利用できるように時間をかけすぎるケースも少なくありません。 このような無駄なリサイクルに陥っていると、インキの購入時とインキの廃棄時に、2回インキ代を支払っていることになります。この無駄の経済性はどうなっているのでしょうか。 私たちの地球への影響について、考えましょう。 本日は、InkFormulation Software(インキ調合ソフトウェア IFS6)の残材管理機能が、在庫や廃棄物の削減、廃棄コストの低減、さらに、より持続可能な印刷環境を実現することを説明します。 インクの調合は手作業で行っていますか。 この場合はターゲットカラーまで、約12回の試行錯誤を行わないといけないことをご...

Posted 13 August 2020 by Rich Knapp

ある日、黒い靴下を2枚履いて、家を出て職場に着いてから、片方が紺色だと気づいたことはありませんか?もしそうなら、あなたはメタメリズムの被害者です。 メタメリズムとは、ある照明条件下で、2つの色が一致して見えます(メタメリックマッチ)が、照明条件が変わると一致しなくなる現象のことです。メタメリックマッチはよく見られる現象であり、特にグレーや白、ダークカラーのような中間色に近い色で非常に一般的です。色が明るくなるか彩度が高くなるにつれて、メタメリックマッチの可能性が低くなります。 色の品質管理におけるメタメリズムを避けるために、原因を調べる必要があります。 メタメリズムが起きる原理 メタメリズムが起きる理由は、照明光と物体が、その光を反射して私たちに色の知覚を与える方法にあります。 以下は白熱灯と昼光色の反射率曲線です。白熱灯の赤色領域には多くのエネルギーが多いが、青色領域にはそれほどエネルギーがないことが見えると思います。 赤色領域のエネルギーが増加するため、白熱灯で照らされた物体は、青色をピークとする昼光色の下で照らされた物体と比べ、より赤く見えます。 分光測色計を使用すれば、物...

Posted 02 May 2016 by Bruce Wright